さんたな日記

スマホで勝手気ままにブログ書いてます(* ̄ー ̄)僕のブログの読者になってくれた方、そして僕の記事にスターをつけてくれる方々、本当にありがとうございます。勝手気ままに記事書いてるけど、これからも毎日じゃないけど、ブログ続けていくんでよろしくお願いします(^-^)

男として認められた日

 

 

 



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・ ・・遠い夏の日、学生だった僕は、タウンワークを見てバイトを探してたんですが、条件のいいバイトを見つけ、それは時給が高く、物流センターでの仕分けの仕事内容でした。すぐに電話して面接のアポを取り、面接を受け、採用され、そして翌日からの仕事になりました。

 

 

 

仕事当日、ロッカーで手渡された作業着に着替え、仕事場に向かい、「よろしくお願いします!」と元気良く挨拶してたんですが、周りの人達を見ると、

 

金髪のパンチパーマで煙草を吸いながらフォークリフトを運転する人がいたり、紫の特攻服の繋ぎを着てサングラスをしてる人がいたり、この世に存在するであろう色の全てを使って染めているのか、カラフル過ぎる髪の毛の人がいたり、僕に「おはよう!」と挨拶を返してくれる人の前歯がなかったりと、

 

まさにそこは、毎日がバイオレンスを予感せざるを得ない仕事場でした。僕は泣きそうになり、今すぐに逃げ出したくなったんですが、そうも行かず、仕事初日を迎える事になりました。

 

 

 

仕事が始まり、僕に教えてくれる人が着いたんですが、その人は蝉丸さんと言い、元暴走族の特攻副隊長で、曲がった事と曲がった物が嫌いな九州男児で、見た目はとても怖かったんですが、怯える僕に、色々と優しく仕事の仕方を教えてくれました。

 

そんな蝉丸さんには、暴走族時代からの後輩、須藤さんと会社でいつも一緒でしたが、須藤さんは、見た目はインテリっぽいんですが、それとは裏腹に、喧嘩がとても強く、周りからはハリケーン須藤と呼ばれていました。そして2人とも元ホストと言う事もあり、何気に蝉丸さんが煙草をくわえると、約2秒以内に須藤さんが煙草に火を入れていたと思います。

 

 

 

なんだかんだで色々と教えてもらいながら仕事をし、気が付けばアッと言う間に初日の仕事が終わり、私服に着替え、蝉丸さんと須藤さんと僕と3人で途中まで一緒に帰る事になったんですが、その道中、蝉丸さんがコンビニで牛乳を買ってきました。そして牛乳が僕に手渡され、「イッキや」と言われました。

 

初日終わりの牛乳イッキはこの会社の伝統らしく、男としてこの世に生を受け、この会社に勤めた以上、避けて通ることは許されない道だそうです。僕は覚悟を決め、牛乳パックの口を開けました。そして、ゴクッ・・ゴクッ・・ゴクッ・・ゴクッ・・ゴクッ・・・ゴプッ・・・

 

ヤバい、2人を見ると、2人とも鋭い眼差しで僕を見てます。我慢、我慢やと、僕はなんとか吹き出すのをこらえ、目と鼻から牛乳が少しでながらも、気合いで牛乳を飲み干しました。

 

そして僕は蝉丸さんに158円を手渡し、男として、そしてこの会社の一員として認められました・・・・

 

 

 



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